UnityのWebゲームの公開先を比較(自前サーバー・unityroom・itch.io)
Unity 6.6 で作った WebGL ゲームをどこに出すか、3つの選択肢の条件を確認しました。unityroom は 6.6 にまだ対応していません。itch.io は展開後 500MB までで、AI で作ったことの申告欄があります。自前サーバーは制約がない代わりに、圧縮ファイルのヘッダーを自分で設定します。
公開 2026年9月18日
この記事の要点4 points
- unityroom が対応している Unity は 6.5 まで。 6.6 で作ったゲームは、いまは出せない。
- itch.io は展開後 500MB・1000ファイルまで。 Brotli は 拡張子 .br でしか効かない。
- itch.io の規約には「AI がほとんど作ったゲーム」を browse から外す条項がある。 申告欄も付いた。
- 自前サーバーは制約なし。 代わりに .br のヘッダーを自分で設定する。実測で 7.37MB・755ミリ秒。
目次6章
検証した環境最終確認 2026年9月18日
- Unity 6.6(6000.6.0f1)・WebGL ビルド(Brotli)
- 自前サーバー:Caddy 2.11 + Docker
書いてあるのは、この環境で実際に試した結果です。ツールの仕様や料金は変わるので、重要な判断の前には公式の情報も確認してください。
作ったゲームをどこに出すか、そろそろ決めておきたくなりました。Unity の Web ゲームなら、自前のサーバー・unityroom・itch.io の3つが候補になります。3つとも条件を見に行ったところ、選択肢は思っていたより絞られていました。
6.5
unityroom の対応バージョン
6.6 は未対応
500MB
itch.io の上限
展開後の合計
7.37MB
いま公開中のビルド
自前サーバー・Brotli
3つの選択肢は、性格がまったく違う
| 自前サーバー | unityroom | itch.io | |
|---|---|---|---|
| Unity 6.6 | 使える | 対応待ち(最新の告知は6.5) | 使える |
| 容量の制限 | 自分次第 | 公式の数値は非公開 | 展開後500MB・単一200MB・1000ファイル |
| Brotli(.br) | 自分でヘッダーを設定 | アップロード時に自動処理 | 拡張子 .br で自動 |
| AI 制作の申告 | 不要 | 欄なし | 欄あり(素材は必須) |
| 費用 | サーバー代 | 無料 | 無料 |
| 遊んでもらえるか | 自分で集める | 日本語の遊び手が来る | 世界中の遊び手が来る |
自前サーバーは「置ける」だけで、誰も来ません。unityroom と itch.io は人が来る代わりに、相手の条件に合わせる必要があります。
unityroom は Unity 6.6 にまだ対応していない
お知らせを上から見ると、バージョン対応の最新は2026年6月23日の「Unity 6.5 および Godot 4.7 に対応しました」でした。Unity 6.6 は2026年8月31日に出たばかりなので、まだ順番が来ていません。
2026-06-23
unityroom が Unity 6.5 と Godot 4.7 に対応。これがバージョン対応の最新の告知
2026-08-31要注意
Unity 6.6 リリース。私がゲームを作っているのはこの版
2026-09-18要注意
確認した日。6.6 対応の告知はまだ出ていない
過去のお知らせを見ると、2018年の 2018.2 から今年の 6.5 まで、新しい版には順に対応しています。放置されているわけではないので、待てば出せるようになると考えてよさそうです。ただ、いま出したいなら 6.5 以下で作る必要があります。バージョンの選び方は別の記事に書きました。
容量の上限は、お知らせと利用規約を読んだ範囲では公式の数値が見つかりませんでした。投稿するときに実測するしかなさそうです。
ついでに分かったこと
unityroom は Godot のゲームも受け付けるようになっていました(2026年4月29日)。フォルダを丸ごとドラッグ&ドロップでアップロードできる機能も今年増えています。
itch.io は条件がはっきり書いてある
公式ドキュメントに数値が明記されていて、迷うところがありません。
ZIP に入れるときの条件
Unity の WebGL ビルドは、ファイル数が10個前後・合計10MB以下に収まるので、この条件に引っかかることはまずありません。私のいまのビルドは 7.37MB です。
圧縮の扱いは、読み飛ばすと事故になるところです。
gzip だけを期待する
Brotli は中身から判別できない
Brotli は拡張子で判定される
.br で終わっていればContent-Encoding: br が付くつまり、Unity が既定で出す xxx.wasm.br のような名前のまま上げるのが正解です。名前を変えたり、拡張子を外したりすると、ブラウザが展開できません。itch.io のドキュメントにも「Unity 2020 以降の WebGL 出力がこの方式」と書かれています。
AI で作ったゲームは、申告の対象になる
itch.io には2024年11月から生成 AI の申告欄があります。プロジェクトの編集ページで「はい」を選ぶと、Graphics / Sound / Text & Dialog / Code のどれを AI で作ったかを選び、AI Generated のタグが付きます。「いいえ」なら No AI が付きます。素材の配布ページでは必須です。
⚠️ このサイトの題材そのものに関わる話
品質ガイドラインには、browse から外す対象として「アルゴリズムや AI がほとんど作り、人の手がほとんど入っていないゲームやプロジェクト」が挙げられています。AI に作らせた記録を売りにしている私にとっては、他人事ではありません。出すなら、申告したうえで「何を人が決めたか」を説明できる状態にしておく必要があります。
なお、経路探索や手続き生成のような昔からあるゲーム内の AI は対象外とも明記されています。申告が必要なのは、大きな学習データを使って新しく中身を作る種類のものだけです。
自前サーバーは、制約がない代わりに自分で設定する
いま公開しているブロック崩しは自前のサーバーに置いています。設定の詳細は前に書いたので結論だけ書くと、必要なのは2つです。
@br path *.br header @br Content-Encoding br @wasm path *.wasm *.wasm.br header @wasm Content-Type application/wasm
この2行を忘れると、ブラウザは .br をただのバイナリとして受け取り、ゲームが起動しません。投稿サイトを使うなら、この設定は向こうがやってくれます。
実測はこうなりました。
755ms
ダウンロード
7,325,986 バイト
569ms
起動まで
ダウンロード後の中央値
60.1fps
プレイ中
10秒平均・60Hz の画面
結局どうするか
- 1
作っている間は自前サーバー
版を差し替えるのが速い。アップロードから反映まで10秒もかからない - 2
遊ぶ価値が出たら itch.io
条件が明確で、6.6 でもいま出せる。生成 AI の申告は正直に埋める - 3
unityroom は 6.6 対応を待つ
日本語の遊び手に届く。対応の告知が出たら出す
3つは排他ではないので、同じゲームを複数に出せます。ただ、どれに出すにしても「遊ぶ価値があるか」が先です。ブロック崩しは作例としては十分でしたが、これを投稿サイトに出しても遊ぶ人の時間を使わせるだけなので、2本目を作り込んでから出します。
まとめ
- unityroom の対応は Unity 6.5 まで。6.6 で作るなら対応を待つ
- itch.io は展開後500MB・1000ファイルまで。Brotli は
.brの拡張子で判定される - itch.io には生成 AI の申告欄がある。AI がほとんど作ったものは browse から外される可能性がある
- 自前サーバーは制約がない代わりに、
Content-EncodingとContent-Typeを自分で設定する
FAQ
よくある質問
Unity 6.6 で作ったゲームは unityroom に投稿できませんか?
2026年9月18日時点で、unityroom のお知らせにある対応バージョンは Unity 6.5 までです。6.6 対応の告知は出ていません。過去のお知らせを見ると新しいバージョンには順次対応しているので、待つか、6.5 以下で作るかの二択になります。
itch.io に Unity の WebGL ビルドをそのまま上げられますか?
index.html を含む ZIP にすれば上げられます。ただし展開後の合計が 500MB、単一ファイルが 200MB、ファイル数が1000までという制限があります。Brotli で圧縮したファイルは拡張子が .br のときだけ Content-Encoding が付くので、Unity 側の設定をそのまま使うのが安全です。
AI に作らせたゲームを公開するとき、申告は必要ですか?
itch.io にはプロジェクト編集ページに生成 AI の申告欄があり、素材の配布ページでは必須です。ゲームでも、品質ガイドラインで「AI がほとんど作った、人の手がほとんど入っていないもの」は browse から外す対象として挙げられています。unityroom の利用規約とお知らせには、2026年9月18日時点で生成 AI に関する記載はありませんでした。
SOURCES
出典
- 01Uploading HTML5 gamesitch.ioZIP の条件(1000ファイル・展開後500MB・単一200MB・パス240文字)と圧縮の扱い
- 02Content creator quality guidelinesitch.ioAI 生成物の申告と、AI がほとんど作ったものの扱い
- 03Generative AI Disclosure taggingitch.io申告欄の項目(Graphics / Sound / Text & Dialog / Code)とタグ
- 04お知らせunityroom対応バージョンの告知。最新は2026年6月23日の Unity 6.5
- 05サービス利用規約unityroom生成 AI に関する条項が無いことの確認
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