CLAUDE.mdは目次だけにする(ルールと手順は別ファイルに置く)
AI への指示書に全部書き込むと、すぐ読めなくなり、別の端末では古い内容が残ります。指示書を22行の目次にして、ルール・決定・進捗・手順をそれぞれ別のファイルに分けた構成と、失敗のたびに1行ずつ足していく運用を、実際のファイルの行数つきで残します。
公開 2026年9月18日
この記事の要点4 points
- 指示書(
CLAUDE.md)は22行の目次だけ。 中身は git で管理する別ファイルに置く。 - ファイルは役割で分ける。 ルール・決定事項・いまの状態・未完了タスク・作る手順を、それぞれ正本1つにする。
- セッションが変わったら最初に読むファイルを決めておくと、引き継ぎで説明し直さずに済む。
- 失敗したら手順書に1行足す。 実際に足した行が、次の同じ事故を止めている。
目次7章
検証した環境最終確認 2026年9月18日
- Windows 11
- Claude Code(Opus 5 / 思考レベル 高)
- Unity 6.6(6000.6.0f1)
書いてあるのは、この環境で実際に試した結果です。ツールの仕様や料金は変わるので、重要な判断の前には公式の情報も確認してください。
同じプロジェクトを2台の PC で触っています。片方で決めたことを、もう片方の AI が知らない。この状態を一度作ってしまうと、面倒なことになります。
対策は単純でした。指示書には「どこを読むか」しか書かない。
22行
指示書(CLAUDE.md)
全部が他ファイルへの目次
62行
ルールの正本
決まりはここだけ
439行
作る手順書2本
記事とゲーム
92行
ゲーム1本の仕様書
AI に渡すのはこれ1枚
指示書に全部書くと、3つの問題が出る
長くなるほど、毎回読まされる
- 症状
- 指示書が数百行になり、どの作業でも全部が読み込まれる
- 原因
- 指示書はセッションのたびに読まれる。ルール・環境・決定事項・進捗を全部入れると、いま関係ない情報まで毎回通る
- 対処
- 指示書は目次だけにして、必要なときだけ該当のファイルを開かせる
別の端末で内容がずれる
- 症状
- 片方の PC で決めたことが、もう片方の AI に伝わっていない
- 原因
- 指示書だけを更新して、共有できる形になっていない。情報が「その端末のファイル」にしか無い状態
- 対処
- ルール・決定事項・進捗を git で管理するファイルに移し、指示書からはリンクするだけにする
何がいつ決まったのか分からなくなる
- 症状
- ルールが増えたのか、書き換わったのかが追えない
- 原因
- 1つの大きなファイルを編集し続けると、差分が読みにくい
- 対処
- 役割ごとにファイルを分ける。1つの事柄の正本を1か所に決めると、差分がそのまま「何を決めたか」になる
実際の構成(指示書はこの表だけ)
指示書に書くのは「どこに何があるか」。中身はすべて git の中に置く。
| ファイル | 中身 |
|---|---|
| 進捗 | いまの状態・実行中の作業・次にやること(セッションが変わったら最初に読む) |
| ルール | 記事化・機密・commit と push の扱い・報告の言語など |
| 仕様書 | 決定事項・サイト構成・DB・ゲーム制作方針 |
| 開発環境 | Unity の操作方法・プラグイン・git の remote・別端末での準備 |
| ロードマップ | 進め方の計画(フェーズ・順序・やらないこと) |
| 記事の手順書 | 記事・ページを作る手順(題材 → 本文 → 検査 → 公開 → 記録) |
| ゲームの手順書 | ゲームを作る手順(仕様書 → 実装 → テスト → 計測 → 公開 → 記録) |
| TODO | 未完了のタスクだけ |
| 判断待ち | 人に決めてもらうこと |
指示書の本体は、この表と「最初に読む」の指定だけです。22行に収まっています。
「最初に読む」を決めておく
いちばん効いたのはこの1行でした。セッションが変わったら進捗のファイルを最初に読ませる、と決めてあるので、前回の続きから始められます。 逆に言うと、そのファイルを最新に保つのは毎回の作業の一部です。作業が終わったら、進捗・TODO・記録を更新してから終わります。
ルールは、事故が起きてから1行ずつ足す
最初に立派なルール集を書いても、ほとんど使われませんでした。いま残っているルールは、ほぼ全部が実際に踏んだ失敗から増えたものです。
事故問題
シェルのヒアドキュメントで C# を書き換えたら、文字列の中に実際の改行が入って壊れた(同じ日に2回)
足した行
「ソースを機械的に直すときは、スクリプトをファイルに保存してから実行する」
事故問題
テンプレートの JavaScript が壊れたまま公開して、ゲームが真っ白になった
足した行
「アップロードの前に必ずブラウザで1回開く」+ 送信前に構文検査して止める仕組み
事故問題
古いビルドが残ったフォルダをまるごと送って、古い中身を配ってしまった
足した行
「渡すのは index.html が直下にあるフォルダ」+ 中に別のビルドが無いか検査
ルールを足すときは、なぜそう決めたのか(何が起きたのか)を一緒に書くようにしています。理由が書いていないルールは、状況が変わったときに外していいのか判断できません。
手順書には「終わりの条件」を書く
手順を並べるだけだと、どこまでやれば終わりなのかが曖昧になります。各工程に、終わったと言える条件を付けました。
| 工程 | 終わりの条件 |
|---|---|
| 題材と素材を決める | 一次情報(実測・ログ)の場所が言える |
| 骨組みを作る | 結論が3〜5行で書ける |
| 本文を書く | 段落が3つ以上続く箇所が無い |
| 検査 | 変換の検査とビルドが通る |
| 公開と確認 | 全ページの監査が失敗0件・ブラウザで目視した |
この形にしてから、「だいたいできました」で止まることが無くなりました。条件を満たしたかどうかは、AI 自身が判定できます。
ゲーム1本につき、仕様書1枚
ゲームを作るときに AI へ渡すのは、92行の仕様書1枚です。中身はこうなっています。
- 1
何を作るか(ひとことで)
ジャンル・操作・1プレイの長さ - 2
動作環境
エンジンの版・対象プラットフォーム・画面の向き - 3
ゲーム内容
v1 で作るものだけ。やらないことも書く - 4
作り方の約束
遊びのルールはエンジンから切り離す、シーンはコードから作る、素材ファイルを使わない、など - 5
品質の条件(合格ライン)
容量・起動時間・fps・テストの件数・遊べること。数字で書く - 6
段階
各段階の終わりに、テスト・計測・記録を残す
いちばん効くのは4番目です。ここに作り方の制約を書いておくと、AI は毎回その形で書いてきます。あとから直すより、最初に1行書くほうが圧倒的に安いです。
Codex 側(AGENTS.md)について
Codex では AGENTS.md が同じ役割を担います。考え方(目次だけにして、中身は共有のファイルに置く)はそのまま使えるはずですが、このプロジェクトではまだ作っていないので、実測としては書けません。作ったら追記します。
まとめ
- 指示書は目次だけにする。このプロジェクトでは22行
- 中身は git で管理するファイルに置き、1つの事柄の正本を1か所に決める
- セッションが変わったら最初に読むファイルを決めておく(=引き継ぎの手間が消える)
- ルールは事故が起きてから1行足す。理由(何が起きたか)も一緒に書く
- 手順書には工程ごとに「終わりの条件」を書く。AI が自分で判定できる形にする
- ゲームは仕様書1枚。作り方の制約を先に書くのがいちばん安い
FAQ
よくある質問
CLAUDE.md には何を書けばいいですか?
どのファイルに何が書いてあるかの一覧だけで足ります。このプロジェクトでは22行です。ルールや決定事項を直接書くと、長くなるうえに、別の端末やほかのエージェントから同じ情報を読めなくなります。
ファイルを分けると、AI が読んでくれないのでは?
目次に「最初に読む」と書いておけば読みます。むしろ、毎回すべてを読ませるより、いま必要なファイルだけを開かせるほうが確実です。記事を書くときは記事の手順書、ゲームを作るときはゲームの手順書だけを開かせています。
ルールはどう増やしていけばいいですか?
事故が起きたときに1行足す、で十分です。予想で書いたルールはほとんど使われません。このプロジェクトのルールは、ほぼ全部が実際に踏んだ失敗から増えました。
Codex の AGENTS.md も同じ考え方でいいですか?
役割は同じ(そのプロジェクトでの決まりを渡す)なので、目次だけにして中身を共有のファイルに置く形は使えます。ただしこのプロジェクトでは Codex 用の AGENTS.md はまだ作っていないので、実測としては書けません。
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